まりなさん(仮名・大学1年)は、一般選抜で第一志望の明治大学国際日本学部に入学した。早稲田大を志望するか迷ったが、「やりたいことができるかどうか」を重視した。偏差値だけではない大学選びをどう行ったのか聞いた。(椎木里咲)

高2夏から大学選びを始めた

大学に関する情報収集を始めたのは、高2の夏休みから。高校から「夏休み中にオープンキャンパスに行くように」と課題が出されました。「そろそろ調べ始めなきゃ」と思い、とりあえず気になる青山学院大学や早稲田大学、明治大学のオープンキャンパスに参加しました。

ボロボロになるまで使い込んだ参考書(写真・本人提供)
 

模擬講義がきっかけで関心がわいた

昔から英語が好きで得意なので、英語を生かせる進路に進もうと考えていました。友達に外国の政治の制度に詳しい子がいてよく話を聞いていたので、「国際系」に興味を持っていました。

そこで参加した明治大学のオンラインオープンキャンパスで、国際日本学部の、北欧の制度と日本の制度を比較する、という模擬講義を受けたら、とても面白く興味を持つようになりました。

先生には早稲田を勧められたけれど…

明治大学の国際日本学部を第一志望に決めたのは高3の夏。早稲田大学の文化構想学部と迷っていました。音楽や「踊り」の文化にも興味があり、それを学べるのが文化構想学部でした。

学校の先生に相談すると、「世界史の成績が上がれば、もう一段階上の早稲田に受かる可能性もある。早稲田を目指さないか」と勧められました。これまで「早稲田に行きたい」とは話したことがなかったので、偏差値重視でアドバイスをくれたのだと思います。でも、私は「やりたいこと」を重視して大学を選びたかった。

同じく国際日本学部を目指している友達に相談し、相談を重ねるうちに自分の気持ちを整理できました。好きで得意な英語を勉強したい、国際日本学部で興味のある授業を受けたい。偏差値よりもやりたいことが一番だと、意志を固めました。

塾をやめて自宅で、休日は10時間勉強

部活が忙しく、本格的に受験勉強を始めたのは引退後の高3夏からです。

【部活引退後の平日の勉強時間】

16時 帰宅

16~18時 勉強

18~18時30分 夕食や入浴

18時30分~23時30分 勉強

23時30分 就寝

休みの日は9時に起きて、10~11時間ほど机に向かっていました。

【休日の勉強時間】

9時 起床

9時〜9時30分 朝食

9時30分〜12時 勉強

12時〜13時 昼食、休憩

13時〜18時 勉強

18時〜19時 夕食や入浴

19時〜23時 勉強

24時までに就寝

2年の時から映像授業の塾の私立大学文系コースに週3日通い、国語、英語、世界史を受けていましたが、3年の7月にやめました。当時は世界史が苦手で、模試で10点台をとったこともあるくらいでした。すべての教科を満遍なく勉強しないといけない塾ではなく、自宅で自分にあった時間配分で学ぼうと思ったのです。家ではほぼ苦手な世界史に時間を割いていました。

「世界史9割取れた」ものの不安が…

年が明け、明治大学の国際日本学部を含めて、5つの大学を受験しました。明治大学の試験の感触は良かったです。受験後に自己採点をすると、例年の合格ラインは超えていそうな印象でした。

しかし、世界史の問題は、不得意な私でも9割以上取れて、簡単すぎるように感じました。加えて今年から国際日本学部の入試方式が変更されたので、どう影響するか読めず、合格発表まで不安でした。合格がわかった時は本当にうれしかったです。

「息抜き」の時間は大事

今思うのは、受験勉強はもちろん大切ですが、生活の中心にしすぎるとよくないということ。

息抜きの時間として、私は高3になってからも2週間に1度くらい、放課後に友達との時間を作っていました。

友達と息抜きにピクニックをした(写真・本人提供)
 

学校は「受験モード」で殺伐とした雰囲気になりますが、公園に行って1~2時間おしゃべりすると、ほっと一息つけました。